遊説の第一印象は「聴衆の無関心」 自民総裁候補が外国特派員協会で論戦

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   自民党総裁選に立候補している西村康稔(46)、河野太郎(46)、谷垣禎一(64)の3候補が2009年9月25日、東京・有楽町の外国特派員協会で記者会見を開いた。自民党が野党に転落してから初めての同協会での会見だが、これまでの総裁選の会見と比べてスペースも約3分の2に縮小。候補者からも、与党時代に比べて関心が低いことを嘆く声が相次ぐなど、下野を実感させる会見となった。

会見場の面積が3分の2程度に縮小

左から西村氏、河野氏、谷垣氏
左から西村氏、河野氏、谷垣氏

   総裁選をめぐって同協会で行われる会見では、かつては「満員御礼」が当たり前だったが、今回の会見ではそれが一変。例えば07年8月に行われた福田康夫元首相と麻生太郎前首相による会見では、立ち席も相次いでいた。ところが、今回の会見では、パーティションで会見場の面積が3分の2程度に縮小され、若干の空席もみられた。

   さらに、候補者からも、

「全国遊説の第一印象は『聴衆の無関心』。『何それ?』といったところです」(河野氏)
「『たかだか』と言ってはいけませんが、野党の党首を選ぶ選挙なので、関心が低いのは事実。そこに若干のわびしさを感じないと言えばウソになる」(谷垣氏)

と、嘆き節に近い声も聞こえた。

   会見は各候補が7分ずつ所信を述べた後に質疑応答を行うという形式で進行。西村氏は、終始原稿に目を落としながら、北朝鮮に対するミサイル防衛の充実や、宇宙空間を安全保障に活用することなどを英語で訴えた。

谷垣、河野の政策の違いが際立つ

   一方、河野氏は原稿無しで

「自分が総裁に当選したら、派閥と年功序列を廃止する。これまでの自民党は、権力の座に留まるために社会主義のようなこともやってきたが、下野した今、保守政党としての自民党を再定義すべき。『小さい政府、より少ない税金』を目指すべき」

などと流ちょうな英語で話した。河野氏が「小さい政府・成長路線」を強調する一方、谷垣氏は、日本語で

「『減税の党』とは言いにくい。社会保障の充実や、地方にお金が回る仕組みを目指したい」

と述べ、河野氏との違いが際だった。また、谷垣氏は、民主党政権が温室効果ガスを1990年比25%削減することを表明したことについて、

「(国際的)イニシアティブを取るのは良いことだが、国内的議論は極めて未成熟。議論をいかにまとめるかという問題に直面するのでは」

と、政策の実現可能性に疑問を投げかけた。

   総裁選は国会議員票199票と全国の党員票300票をめぐって争われ、谷垣氏は国会議員票の過半数を固めたとみられている。9月28日に行われる投開票では、党員票の行方が焦点になる。

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