長野原町に賛否両論の声寄せられる
新聞やテレビでは、長野原町などの反対ぶりが大きくクローズアップされている。これに反発する人もいて、同町などに批判の声が相次いでおり、こうしたことへの対応にも振り回されているようだ。
同町の川原湯温泉観光協会では、ホームページ上の掲示板に書き込みが殺到して炎上状態に。2009年9月10日に、掲示板を一時閉鎖することを明らかにした。電話回線もパンク状態だという。読売新聞の22日付記事によると、「国が決めた事に対して自己利益で語るな」などと批判する書き込みが急増したといい、ホームページでは、「私達もその一つ一つに真剣にお答えするように努力はしてゆきますが、1通のメールで心が折れることもあります」と漏らしている。
ただ、地元に理解を示す声も多いようだ。
ダムにある広報センター「やんば館」の関係者は、こう明かす。
「『ここまでダムができているのに、今さら中止は考えられない』と言ってくれる人は多いです。大部分がそうで、『美しい景観が失われる』という人はいませんでした。やっと先が見えてきたのにと、地元ではガッカリしていますよ」
長野原町に寄せられているは、賛否両論の声だ。
ダム対策課によると、22~23日にかけて、200通ものメールが町に殺到した。意見は、「頑張れよ」から「長野原町はおかしい」まで、分かれているという。また、賛否両論を反映してか、「民主党には賛成だけど、地元はかわいそう」などという声も寄せられている。電話も話し終わるとまた鳴るといい、対応にてんてこ舞いの様子だ。
前原国交相は、地元の理解を得るまで中止の手続きを進めないと言明した。しかし、建設中止に賛成する声も多いことを考慮してか、中止の方針自体は変えていない。