間伐材の積極活用にひと役
「木」のケータイは、木目や光沢のどれをとっても同じモノがない「一品モノ」が売り。今回の試作機における木材の調達にあたっては、音楽家の坂本龍一氏らの呼びかけで、国内人工林の間伐の促進をはじめ、森林保護活動を続けているモア・トゥリーズ(more trees)の協力を得て、四万十原産のヒノキの間伐材を使用した。
間伐材の利用を促進し、陽の光が差し込む「健康」な森林の育成と林業の再生を支援するのがモア・トゥリーズの目的で、NTTドコモもこの活動に賛同している。
日本の森林は過密状態で、25ミリ角のサイコロに換算して1兆2420億個分もの間伐材を使っていかないと森全体がダメになってしまう恐れがある。NTTドコモはケータイを通じて、使い道に困っていた間伐材の積極活用にひと役買ったというわけだ。
ちなみに、モア・トゥリーズが手がけた「間伐材グッズ」にはペンケース、携帯電話スタンドなどがあり、木製USBフラッシュメモリーは四万十川のスギの間伐材を使った。
「ガマンしたり耐えたりするエコよりも、無理しない、使いながら取り組むエコのほうが長続きする」と、NTTドコモの岡野氏は話す。
一品モノの個性豊かなケータイは、使うほどに「木」の味わいが増す魅力もある。自然保護などの環境意識の高いユーザーはもちろん、本物志向の強い大人のユーザーにもマッチしそうだ。