「ネットの場合は新語に、すぐ飛びついていく傾向がある」
ちなみに、gooランキングでは同様の調査を2007年にも行っており、この時には、恐れおののく様子を指しているガクガクブルブルのアルファベットの頭文字をとった「gkbr」、イヤッッホォォォという叫び声を表す「IYH」、加速という意味の「ksk」、詳しくという意味の「kwsk」などがランクされていた。2年前はどうやら、ローマ字に置き換えて表現する使い方が好まれていたようだ。
若者言葉の研究で知られる、椙山女学園大学・人間関係学部の加藤主税(かとう・ちから)教授は、「ネットの場合は新語に対して、すぐに飛びついていく傾向がある」と話す。若者言葉の場合は従来、狭い仲間内の間だけで使われ、それが次第に広がっていく。仲間内で話すために生み出されていく、といってもおかしくない。仲間意識がもたらされる感覚だ。
一方、ネット語の場合もそれに似てはいるが、仲間内というには範囲が非常に広い。加藤教授は、「本当はネットのごく一部だけで使われていた言葉だったのが、自然と広がっていくケースもあるだろう」と見ている。
加藤教授によれば、言葉それ自体の面白さもあるが、「ひょっとしてこの言葉遣いは最新かもしれない。新参者としては見られたくないな」――こんな気持ちがユーザーには働いて、言葉の利用を加速させている、という。なお、ネットの場合は文字数制限があることから、もともとある言葉が短く縮められる傾向があるらしい。