「派遣スタッフの雇用方法の考え方に困っている」
その上で、どの雇用形態の比率を上げるかについて聞いたところ、「パート・アルバイト」との回答が40.8%に達したのに対し、「派遣社員」は20.4%。逆に、「どの雇用形態の比率を下げるか」との質問に対しては、「パート・アルバイト」は12.2%だったが、「派遣社員」は32.7%。
いわば、非正規労働者の雇用自体は増える可能性があるものの、派遣社員が直接雇用のパート・アルバイトに取って代わられることになると言えそうだ。
自由回答欄をみると、
「派遣スタッフの雇用方法の考え方に困っている。コストか人材か利益かのプライオリティーが明確ではない」(小売業)
「過去には派遣社員に頼っていたが、職種上直接雇用で営業する方がサービス上望ましいため、その方向で進めている」(飲食店、宿泊業)
「世間一般的に派遣に頼りすぎている感があります。また、雇用したあとの教育等も企業のモチベーションをあげていくための今後の課題と思われます」(その他サービス業)
と、企業も、派遣社員の位置づけに困惑している様子がうかがえる。
前出の日本人材派遣協会の調べによると、09年4月~6月の派遣スタッフ実稼働数は34万8168人で、前年同期比で19.6%も落ち込んでいる。政権交代で、さらにこの流れが大きく加速することになりそうだ。