2009年9月16日に開かれる、民主党鳩山由紀夫代表の首相就任記者会見への出席枠拡大を民主党が記者クラブに申し入れていたことが分かった。今回は記者クラブ員以外に外国特派員など一部の出席が認められたものの、ネットメディアは除外した。鳩山代表は以前から、首相官邸入りすれば会見をオープンにする意向を示していたが、それは実現されないことになる。
ネットメディアは引き続き「締め出し」
首相就任会見は会場となる首相官邸と記者クラブの共同主催で開催され、記者クラブ加盟社以外の記者は原則として参加できない。だが、鳩山代表は5月の党代表の就任会見で、フリー・ジャーナリストの上杉隆さんが、首相就任後、記者クラブをオープンにするかどうかを聞いたところ、
「私が政権を取って官邸に入った場合、上杉さんにもオープンでございますのでどうぞお入りをいただきたい」
と明言。首相会見をオープンにすることを約束していた。
そうした背景があり、16日の首相就任会見に記者クラブ以外の媒体が入れるかどうかが注目を集めていた。記者クラブ「内閣記者会」の09年9~10月の幹事社である共同通信社によると、15日、民主党から官邸報道室を通して要望があった。外務省発行の外国特派員としての記者証を持った記者と、国会記者証を持った雑誌記者を新たに会見に参加できるようにしてほしいという内容で、記者会は15日夕方から会議を行い、これを認めた。
民主党からネットメディアに関する要望はなかった
ただ、インターネットメディアは従来通り会見に参加できない。同社の担当者は、
「民主党の方からはインターネットメディアに関する要望はありませんでした。首相会見に記者クラブ以外の媒体社が出席できるようにするには、規約を変えなくてはなりません。今回は特例としますが、引き続き協議を続けていく予定です」
と話し、外国特派員記者と雑誌記者の参加もあくまで例外という立場だ。「ビデオニュース・ドットコム」を運営する日本ビデオニュース社も、会見出席を記者会に要望していたが、「スペースの都合上」という理由で断られている。同社の他、日本インターネット新聞社などが加盟するインターネット報道協会は、内閣記者会と首相官邸、民主党に会見出席要望書を送っている。