米国発のミニブログサービス「ツイッター(Twitter)」の利用者が急増しているが、同様にユーザーを増やしている米国のミニブログサービスがある。「タンブラー(Tumblr)」というニューヨーク生まれのサービスだが、どんなものなのか?
手軽に使える「オンラインのスクラップブック」
Tumblrは、ニューヨークのタンブラー社が運営するミニブログサービス。ユーザーは自分で書いた文章や撮った写真を投稿できるほか、ニュースサイトや他人のブログから、気に入った記事や写真、動画、音楽などを簡単に取り込むことができる。いわば「オンラインのスクラップブック」だ。
公開は2007年3月。サービス説明は英語のみだが、ブログなどで紹介されて日本からの利用も増加中。09年6月の訪問者数は45万人で、前月の27万人にくらべ67%増えた(ネットレイティングス調査)。Twitterも同時期に57%増の78万人と訪問者数を伸ばしており、歩調をあわせるような格好でTumblrにも注目が集まっている。
Tumblrの特徴は直感的な操作で簡単に記事や写真、動画を投稿できることだが、Twitterと同様に、注目しているユーザーを「フォロー」することもできる。あるユーザーをフォローすると、その人がピックアップした素材が、自分のページ「ダッシュボード」に自動的に流れてくる仕組みだ。このあたりは、Twitterの「タイムライン」とよく似ている。
他のユーザーから流れてきた素材が面白いと思ったときは、ハート形の「like」ボタンをクリックして「気に入った」という意思表示をしたり、「リブログ(再投稿)」といって、その素材を自分のダッシュボードに取り込み、コメントをつけたりすることもできる。
このようにして、ある記事や画像がネットユーザー間を「クチコミ」のようにして回遊するのだが、誰が最初にピックアップし、誰がリブログやlikeをしたのか履歴が残るところが面白い。リブログやlikeの数の多さは、コンテンツの魅力を表す指標となり、投稿者にとっての名誉となるのだ。