「党としてのコメントはお断りしています」
小泉チルドレンが大量に生まれた2005年の総選挙では、タイゾー君こと 当時の自民党・杉村太蔵議員が「料亭に早く行ってみたい」と明かして、批判も浴びた。また、民主党でも、07年の参院選後に、横峯良郎議員の不倫や賭けゴルフ疑惑、姫井由美子議員の不倫が発覚して、大騒ぎになっている。
こうしたことからか、民主党では、今回の総選挙投開票直前に、比例の単独候補に対し、「ゴシップ狙いの取材には対応しないこと」などと当選後のマスコミ対応要領を文書で指示した。また、開票後の2009年9月3日も、野田佳彦幹事長代理が、テレビなどへの出演自粛を求める文書を新人や元職の議員に配っている。
早くも始まった週刊誌報道に、党本部もピリピリしている様子だ。
田中美絵子氏の異色経歴について取材すると、民主党の報道担当は、「党としてのコメントはお断りしています」と繰り返すのみ。理由について聞いても、「申し上げかねます。なぜと言われても困ります」と当惑した様子だった。
田中氏自身は5日、報道機関にFAXを送って、風俗ライターをしていたのは事実とし、「取材スタイル、プロフィール、記事内容などはエンターテインメントとして編集部の方で指定ないし作成されたものです」とコメントしている。これについても、党本部では、「本人が出されたのなら、本人の話」と素っ気なかった。
田中氏の後援会事務所に取材すると、アルバイトのスタッフが応対し、映画でのヌード出演などについては、こう説明した。
「本人は、週刊誌の記事をきちんと確認したうえで、近日中に何らかの方法で説明したいと話しています。経歴をなぜ選挙中に知らせなかったのかは、アルバイトなので一切分かりません。本人は、今はお世話になった方へのお礼に集中したいと言っています。しかし、取材をほったらかしも無視もできないので、申し訳ないですが、しばらくお待ちいただいております」
現在は、参院議員の事務所を間借りしており、本人の事務所も秘書もまだ決まっていない状態だという。