買い得?偽物?「ピカソ」の版画 長野県1万5千円 で「オークション」

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   ヤフーの「官公庁オークション」に、パブロ・ピカソ作の可能性がある版画13作品が出品される。出品する長野県庁税務課によると、1点1万5000円からのスタートだが、ピカソのサインは入っておらず、真贋鑑定もしていない。偽物をつかまされる可能性もあるわけで、いったいこのオークション、どういう結末をむかえるのか。

「パブロ・ピカソ作と聞いています」

   ヤフーの「官公庁オークション」は行政機関の公有財産売却などに使われ、思わぬ掘り出し物があるとしてオークション好きに注目されている。現在話題になっているのが、版材にリノリウム板を用いた「リノカット」という技法で制作されている版画。長野県庁の諏訪地方事務所が不動産取得税の滞納で差し押さえたもので、説明書きには「所有者から『パブロ・ピカソ』作と聞いています」と書かれている。

   作品名は「ピカドールと女と馬」「二人の婦人」「バッカスを祝う恋人たち」など全部で13作品。ピカソのサインはなく、真贋鑑定もしていないという。一枚1万5000円からのスタートになっている。

   ピカソは「リノカット」を使った版画に熱心だったことで知られ、本格的に始めた1958年から数年で100点以上の作品を完成させたとされる。リノリウム板は木材に比較し材質がやわらかく、板目の制約を受けないのが特徴。一般的に版画が完成すると、自作の証に本人が直筆でサインするが、サインのない「本物」も流通している。それは、作者本人が亡くなった後に原盤を使って刷られたものなどだ。

   今回のオークションで気になるのは真贋鑑定をしなかったこと。長野県庁税務課によれば、真贋鑑定をしなかったのは、鑑定すると相当な支出になってしまうためだという。

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