2011年に卒業する大学3年生の就職活動が早くも激化している。就職情報企業が開催したインターンシップ説明会には、08年の約2倍の学生が訪れた。景気の悪化で企業が採用を絞り込む中、「とにかく何か動かなくてはいけない」という焦りからインターンに積極的に参加する学生が多いようだ。
1時間以内に全ての枠が埋まる
リクルートが毎年6月に東京ビックサイトで開催しているインターンシップの合同企業説明会に、09年は約1万1000人の学生が訪れた。08年の2倍に当たり、同社の担当者は、
「学生も景気の動向を見ながら就職活動をしています。早く動いてどうにかしないと、というのと、なるべく多くの企業を見たいという2点で焦っているのでは」
と話す。大学のキャリアセンターや、親からインターンを薦められたという学生もいたという。毎日コミュニケーションズも同様で、6月に開催したインターンシップ説明会に、前年より微増の5500人の学生が参加した。
実際、企業が実施しているインターンシップにも応募が殺到している。東京海上日動火災保険が8月末に開催しているインターンシップには前年の2倍、2000人の応募があった。損保ジャパンも、定員が150名で、セミナー形式の「ワンデイインターンシップ」を今夏に4回開催した。いずれもインターネット上で募集告知をしたところ、1時間以内に全ての枠が埋まってしまった。9月1日段階でのエントリー数も、08年は約5000名だったのが09年は約7000名と、大学3年生の就職活動が例年よりも激化している模様だ。