サントリーが文化事業縮小 キリンと経営統合の影響?

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短期的な効率よりも長期的な戦略を重視する経営が変化?

   これまでサントリーは非上場を貫き、短期的な収益よりも、長期的な戦略で成果を出す「勝ち組企業」として知られてきた。同社をよく知る金融関係者は「ウイスキーは出荷まで、樽の中で30年間熟成するような商品で、ビールのように出来立てをすぐ出荷する商品とは違う。じっくり時間をかけたウイスキーづくりなど、ある意味で道楽に近いが、それを許容し、短期的な効率よりも長期的な戦略を重視する経営手法がサントリーの文化だった」と解説する。

   サントリーがキリンと経営統合し、「普通の会社」を目指す以上、これまでの「非上場・同族経営」というわけにはいかない。本業の飲料や食品事業に経営資源を集中し、キリンとともに世界市場で生き残っていくためには、赤字垂れ流しの文化事業など許されないのは当たり前なのかもしれない。しかし、出光興産などと並び、長く非上場を貫き、文化事業に力を入れた老舗企業の変化を惜しむ声は、美術ファンならずとも強いのは事実。今後のキリンとの経営統合交渉で、サントリーの文化事業がさらに見直される可能性は否定できそうにない。

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