「自分が日本人でないこと悟った」 「家族優先」辞任の英国人社長

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   大手ガラスメーカーのイギリス人社長が「会社より家族を大切にしたい」と突然辞任を表明したことに、ネット上で議論になっている。「日本人がおかしすぎる」から、「金があるからできること」まで、賛否両論のようだ。

異例の抜てき後、わずか1年余りで

「多くの日本人、とくに古典的なサラリーマンは、まず会社ありきで、家族は二の次にしていると思います。それを間違っているとまでは言いませんが、私は、そうすることができませんでした」

   日本板硝子のイギリス出身スチュアート・チェンバース社長(53)が2009年8月26日、辞任会見で語った言葉だ。チェンバース社長は、同社が06年に買収した英ピルキントン社出身。国際企業にしようと、板硝子が08年6月に異例の抜てきをした。が、09年9月30日付で辞任と、わずか1年余りで去ることになった。このままリタイヤし、当面は役職に就くつもりはないという。

   チェンバース社長は、8月初めの夏休み中に帰国し、16歳の長男に会った。しかし、妙によそよそしくしていたことに衝撃を受け、「このままでは他人のような関係のままになってしまう」と悩んだという。板硝子社長としては、1か月の半分を日本で過ごし、残りの4分の1を他国への出張に充て、イギリスで過ごしたのは、そのまた残り分だった。

   会見で、チェンバース社長は、「私は、家族を第一に、会社を第二にすることに決めました」としたうえで、こう漏らした。

「私は、自分が日本人ではないことを悟ったのです」

   こうした発言は、ネット上で関心を引き、論議になっている。

   ヤフー・ニュースに載った時事通信の27日付記事では、コメント欄が賛否両論だ。賛成派としては、「日本人おかしすぎる」「日本企業の社長が皆こういう考えなら、日本はもっといい国になると思う。もっと企業が人を増やし、仕事を皆で分け合えば失業者は減るし家庭円満」といった書き込みがある。反対派では、「金があるから、そんな事できるんだろ?」「日本人は家族を大事にするから働くんだよ。間違ってっぞ!」といった具合だ。

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