大手4社参入でブームの兆し アルコール「0.00%」ビール

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   アルコール度0.00%のビールテイスト飲料が人気を集めている。キリンビールが先駆けて発売した「キリン フリー」のヒットにつづけと、2009年9月下旬までにはビール大手4社の商品が出そろうことになった。

ドライバーに「安心して」すすめることができる

目標を2回上方修正し、ヒット商品となった「キリン フリー」
目標を2回上方修正し、ヒット商品となった「キリン フリー」

   キリンビールは2009年4月8日、アルコール度0.00%のノンアルコール・ビールテイスト飲料「キリン フリー」を発売した。キリンがこの商品の開発に取り組んだのは、2006年秋だった。広報部によると、「飲んでも運転できるビールテイスト飲料がほしい」といった要望が、寄せられていたからだ。

   ビールテイスト飲料にはこれまで、0.1%~0.5%と微量のアルコール分が入っているのが普通だった。だが、これでは運転手にとっては、酒気帯び運転への不安がある。その要望に応えたのが、「キリン フリー」だ。発売当初は年間63万ケースを目標としていたが、すぐさまこの目標を達成。5月には目標を160万ケースと変更し、7月下旬にはこれも達成。8月にはさらに、250万ケースに上方修正している。また、9月16日には500ml缶と中瓶も発売することを決めた。

   キリンビール広報部によると、警察庁科学警察研究所の論文を参考に運転シミュレーターを使って実験した。その結果これを飲んでも、運転能力には影響がないことが確認されているという。もっとも、この飲み物では、麦芽を発酵させない製法のため、アルコールが発生する余地はないそうだ。

   そのため、「キリン フリー」はサービスエリアや外食チェーン、ゴルフ場といったふつうビールは置かれないような場所でも、購入できる。また、郊外にある飲食店などでも車客に対して、「安心して」すすめることができると、好評を得ている。

   なお、個人のブログでは、飲み口の感想として、「ひとくち飲んだ時の感触や喉越しも、かなりビールに近い。苦みもいい感じ」、「『ビールを呑みたいけど呑めない状況』で呑むドリンクとしては最適だと思います」、「ビールっぽい感覚よりも、清涼感を感じる酸があります。果実酸のような爽やかさ」などと書き込まれていた。

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