関係自治体に「建設反対」ゼロ? 八ツ場ダムで試される民主の「実行力」

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自治体の同意得るのは難しそう

   埼玉県の上田知事の「見直し要請」に、民主党はネクストキャビネット国交相の長浜博行氏がこう答えている。「国費支出については、今後の事業費再増額の要因はいくつもあるので、広い視点から見たとき無駄な公費の支出をなくすために、一刻も早く中止すべきと考える」と、理解を求めた。

   また、「ダム事業の廃止等に伴う特定地域の振興に関する特別措置法(仮称)」をつくり、ダム建設を中止した場合の生活再建・地域振興を進めるとしている。

   反対派グループの「八ツ場あしたの会」は、ダム建設が地方の雇用創出などに役立つという考えに理解を示しながらも、「治水と利水の目的も社会情勢の変化で、すでに失っています。他のダムをみても、経済効果は完成後の10年程度を経過すると地域が衰退した前例もあります。公費は別の使い方があるはずです」(事務局)と反対の理由を説明する。

   地元・長野原町は「(中止に向けた)具体的な手順や内容がなにも出てこないうちに、こちらが対策を練るのもおかしなこと」と、静観の構え。

   ダム建設を中止するには国が関係自治体に意見聴取する必要があるが、ダムの受益地にあたる1都5県も、地元自治体も「建設反対」の声はほとんど聞かれず、中止の同意を得るのは簡単ではなさそうだ。

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