状況によっては潮流、また変化も?
2ちゃんのスレに書き込んだ若者は、自民党候補のスタッフにネガキャンのチラシを撒いていいかと尋ねたところ、ネガティブなものは撒かないと断られたという。代わりに、公式チラシを渡されかけたとして、「この取り澄ました危機感のなさは何だ」と虚脱感を訴えている。
若者は、民主党投票を巡って父親と殴り合いをし、祖父からも「坊にもわかるとか舐めたこと言われた」ともいう。そして、学校には行かずに家出をして、当分はネットカフェに泊まることにしたと告白している。
この書き込みは、はてなの匿名ブログで、2009年8月31日のエントリー「ネトウヨ大憤死の巻」で紹介され、ブックマークがこの日トップの600ほど付く反響ぶりになっている。
はてブでは、「流石にネタだろうこれwww」というコメントのほか、「極端な方向に走っても、賛同者はほとんど得られない」「こうして、ひとは『大人』になる、のか」「その昔左派の運動家の若者が感じたような絶望感をまんま左右逆にした感じ」などと冷静な見方が多い。
識者からも、ネット右翼の限界を言う声が出ている。
コラムニストの小田嶋隆さんは、日経ビジネス・オンラインの31日付コラム「踊る阿呆の『祭り』のあとに」で、2ちゃんねるが政治的なプロパガンダの場に変わり、結果としてネトウヨが集まり始めたと指摘。そして、前述したネット右翼の動きに言及したうえで、こう述べている。
「自らの『力』を自覚し、それを意図的に使おうという匿名のパラノイアが生まれたことで、2ちゃんねるの歴史は最終段階に来ている」
もっとも、2ちゃんでも、「どんまい、まあまた4年後があるって」といった声も出ており、状況によっては風向きがまた変わる可能性はありそうだ。