民主圧勝、自民惨敗で、ネット右翼について、「窮地」だとする告白や指摘が相次いでいる。拠り所とされる2ちゃんねるでは、その考え方を批判する書き込みも多くなっている。ネット上でも、風向きが変わっているのか。
2ちゃんでも、「ネトウヨ涙目」
麻生太郎首相の著書「とてつもない日本」を買う運動が盛り上がったり、ニコニコ動画の世論調査で30%台という高い内閣支持率を記録したり。ネット上、特に2ちゃんねるでは、総選挙前は、ネトウヨことネット右翼の動きが活発になっていた。
ネット右翼は、知識人の伝統か、左寄りの報道を繰り返すマスコミに対し、「本当のことを言っていない」というネット上の反発から生まれたともされる。民主党の国旗切り貼り問題や麻生首相の「金がねえで結婚は」発言が話題になったときは、不満が高まって2ちゃんでも祭りになった。
ところが、マスコミの世論調査で、麻生自民の敗北は動かしようがない趨勢となってきた。そして、選挙戦に入ると、2ちゃんねるの麻生関連スレッドでも、「ネトウヨ涙目」「ネトウヨ憤死」などと、ネット右翼を罵倒するような書き込みが増えてきたのだ。スレッドによっては、麻生自民への賛否が半々ほどにも。選挙は、フタを開けてみても、ほぼマスコミの予測通り、民主党が300議席以上の圧勝だった。
2ちゃんでは、選挙後も、ネトウヨ批判が収まらない。そんな中で、ネット右翼らしい若者がスレッド上で窮地を訴える告白も出て、話題になっている。
この若者は、神奈川県内の小選挙区で、自民党のネガティブキャンペーン用チラシを撒いて回ったと2009年8月31日未明に書き込んだ。そして、説得に反して家族が民主党に投票し、怒って玄関のガラスを割ったと告白。しかし、スレの仲間からはこれをネタ扱いされたと反発し、「このスレの連中だけは仲間だと思ってたのに お前らも裏切るのかよ!! 許せない」と息巻いたのだ。