「名簿に名前載せただけ」で当選 フリーター磯谷香代子議員の「超幸運」

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   民主党の比例東海ブロックで初当選した磯谷香代子さん(43)に取材申し込みが殺到している。対応ができず、2009年9月3日にマスコミ各社対象に「密着取材日」を設ける予定なのだという。磯谷さんはフリーターで、国会議員になる気はさらさらなく、「名簿に名前を載せただけ」のつもりが民主党の圧勝で当選してしまった。ネットでは当選の経緯などから「杉村太蔵の女性版?」といったカキコミも出ている。

「杉村太蔵君の方がまし」と漏らす?

   磯谷さんは民主党からの衆院選出馬の打診に対し、「杉村太蔵君の方がまし」と周囲に漏らしたのだという。出馬前は二人ともフリーターのような立場であり、比例名簿でも下位に置かれるなど共通点が多い。ただし、杉村前議員は初めから国会議員を目指していて、自民党の公募に「合格」した。自分は国会議員を目指そうという気持ちは全くなく、親しい民主党参議院議員に頼まれたため、断り切れずに立候補者名簿の最下位に名前を載せただけ。磯谷さんはこんなことをいっていたという。

   磯谷さんの職歴は、愛知県立大学卒業後、正社員として金融関係の会社で1年間勤めただけ。病気の両親の看病・介護のため定職に就かず、看病をするかたわら、アルバイトで生計を立てていて、現在は知人が経営する会社で1日2時間ほど働いている。

   そんな磯谷さんを誘ったのは愛知選挙区の谷岡郁子参院議員。谷岡議員は公示3日前の8月15日、小沢一郎代表代行から「今日中に比例候補者を上げてくれ」との連絡を受けた。比例候補が不足しそうだからで、候補者の選抜の条件は仕事を辞める必要がなく、立候補に必要な住民票などをすぐに出せる人。谷岡議員は複数の人に声を掛けたが、最後に残ったのが「愛・地球博(愛知万博)」の市民プロジェクトで知り合った磯谷さんだった。磯谷さんは市民活動に熱心で、谷岡議員は「人に迎合しないところが政治家向き」と評している。

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