「流行を追うのではなく、自分らしいファッションにしたい」
不況下で新しい服を買うのを控えて、代わりに古くなった洋服を「お直し」する人が急増中だ。思い思いのデザインに直す若者もいて、リフォームがファッションの新しい楽しみ方として見直されている。ユニクロでTシャツやパーカーを買い、バッジ、ワッペンやレースをつけてアレンジする「デコ・クロ」現象も、08年末からじわじわと広がっている。
新宿マルイ アネックスでリフォーム・リユースのコーナーを充実させる。
6階に設置するリフォームカウンターでは、裾上げなどの通常のサイズ変更に加えて、古い服のちょっとしたデザイン変更の相談に応じる。同フロアには修理専門店もオープンし、靴底を取り替える本格修理や、プロの磨き職人による靴磨きのサービスもある。
丸井広報担当者はリフォーム・リユースに力を入れる理由について、
「リニューアル前にお客様の声を集めたところ、流行を追うのではなく、自分らしいファッションにしたいという意見や、お手ごろ価格で手に入れたい、エコの観点から愛着のあるものを長く着たい、という意見がたくさんあり、それを反映しました」
と話している。
百貨店ではこれまで、古着やリフォームが新品の売れ行きを妨げると考えられていたが、節約志向が高まるなか、お客を呼び込む目玉として一役買いそうだ。