民主党が政権交代を確実にするという歴史的出来事で沸いた2009年8月30日のテレビ選挙特別番組だが、この日、選挙特別番組で最高瞬間視聴率トップになったのは、イモトアヤコさんのマラソンのゴール。「録画」だったにもかかわらず最高瞬間視聴率は39.0%だった。
番組が終了しても会場に到着せず
日本テレビは2009年8月29日から毎年夏恒例のチャリティー番組「24時間テレビ 愛は地球を救う」を放送した。番組の最大の目玉がタレントや有名人の長距離マラソン。今年のランナーには日テレ系バラエティ番組「世界の果てまでイッテQ!」でお馴染みの「珍獣ハンター」イモトアヤコさんを抜擢。126.585kmを完走した。
しかし、イモトさんは番組が終了した21時になっても会場に到着しなかった。この日は自公連合から民主党への政権交代がかかった衆院選挙の投開票日。日テレ以外の各キー局は20時頃から選挙戦の特別番組を組んでいた。日テレは「24時間テレビ」の関係上、1時間後の21時からの放送になっていた。
「選挙を一生恨んでやる!」
イモトさんのマラソンが途中なのに「24時間テレビ」の放送が終了。SNS「ミクシィ」などネットの掲示板には「選挙 まじどうでもいいし!!イモトをうつせよーっ!」「選挙一生恨んでやる!」「日テレ最悪!」などのカキコミで溢れた。日テレに抗議をしようという呼び掛けも始まり、「日テレのホームページにアクセスできない」と騒然となった。
イモトさんがマラソンのゴール会場に到着したのは21:12頃のようだが、日テレはそのゴールの様子を約1時間後に選挙特番「ZERO×選挙2009」内で、数分間、録画で紹介した。その録画の瞬間最高視聴率はビデオリサーチの調査によれば39.0%(関東地区)だった。この日の選挙特番の視聴率は、NHK総合の「衆院選2009開票速報」(19:55~21:00)が24.7%、フジテレビ系「FNNスーパー選挙2009 審判の日」(21:30~22:30)は8.5%(いずれも関東地区)だった。