売り上げ目標を前年の2倍に引き上げる
今回、新型インフルエンザのウイルス抑制効果が確認されたのは世界初とされるが、実は新型インフルエンザよりも毒性が強いとされる鳥インフルエンザウイルスについて、シャープ、パナソニック電工、ダイキン工業も各社の空気清浄機などの技術にウイルスの除去効果があることが科学的に実証されている。つまり、新型インフルエンザについて効果を確認したのは三洋電機が世界初だが、他社の技術にも同様の効果が期待されるというわけだ。
今回の実証実験を受け、三洋電機は独自技術の「ウイルスウォッシャー」を用いた空気清浄機や加湿器などの販売目標を上方修正。09年9月から1年間の売り上げ目標を前年の2倍の60億円に引き上げた。日本電機工業会によると、新型インフルエンザの流行で4~6月の空気清浄機の国内出荷は前年同期比37.7%増の25万2000台に伸びたという。三洋電機の空気清浄機の想定価格は3万5000円から。シャープなどライバル各社を巻き込み、空気清浄機など抗ウイルス家電は新たなアイデアを盛り込んで続々登場する予定だ。