ファミリーマートは「中食を強化する」
ローソンは「一人暮らしの高齢者世帯が増えている」(新浪剛史社長)ことに注目する。1回で食べ切れるサラダや食パン、総菜などの商品を充実させたり、生鮮品の取り扱いを増やしたり。「低価格化には追随しない」ため、弁当とサラダなど総菜との抱き合わせ販売を進め、客単価の維持、引き上げも進めている。
ファミリーマートの上田準二社長は「中食を強化する」と繰り返す。節約志向から「外食」は控え、自宅で食事をする「内食」化が進んでいるが、料理に時間をかけられない仕事を持った人向けなどに、店内で揚げたフライなど従来の弁当にとどまらない食品類を充実させている。健康を気にする一人暮らしの中高年男性などを想定し、揚げ物を一切使わない弁当なども販売している。
コンビニ側のこうした攻勢に対して、スーパーチェーンなどはイオンなどが、コンビニと同じ程度の広さの生鮮食品専門スーパーの出店を加速しており、小売業界での顧客争奪がいっそう激しくなっている。