日本の自動車メーカー戦略曲がり角 不振車種の生産打ち切り不可避

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トヨタのラインアップ見直しは他社以上に困難

   それに比べてトヨタの商品ラインアップ見直しは他社以上に困難を伴う。国内では唯一、複数の販売チャンネル、それもトヨタ、トヨペット、カローラ、ネッツ、レクサスと5つも展開しているからだ。レクサスを除き全チャンネルで併売するプリウスが爆発的なヒットを記録する横で、カローラ、クラウンといった看板車種は大きく落ち込んでおり、商品構成のバランスが崩れている。

   どんな不振車種にも愛用するユーザーはいる。しかしある程度売れなければビジネスは成り立たない。ユーザーニーズと商品削減を両立するには相当な予測力、技術力が必要とされるはずだ。

   ディーラーの団体である日本自動車販売協会連合会(自販連)は最近の報告書で「これまでメーカー間で売れ筋車種をお互いベンチマークし類似車種の投入競争をした結果、モデルラインアップ構造が現在のユーザーのニーズを過不足なくカバーできなくなっているとみられる。ユーザーから見ると、全メーカーの車は車種数が過多である一方、似通ったものばかりが多く、魅力を感じるものは乏しいようである」と指摘している。

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