政治家発言報道に反応する2ちゃんスレだから?
2ちゃんねらーに保守的な考えが多いのは、実証研究からもある程度明らかにされている。
大阪大大学院の辻大介准教授らが2008年9月に明かしたネット上の右傾化現象調査結果によると、ネット右翼的である層は、2ちゃんねるに書き込むのが35%で、そうでない層の9%より多くなっている。
ITジャーナリストの井上トシユキさんも、2ちゃんには右寄りのプチナショナリズムが比較的高かったと話す。
「左寄りの報道を繰り返すマスコミに反発して、『本当のことを言っていない』と反発が強かったこともあると思います。ワールドカップの日韓共催サッカーが2002年に開かれたときなどはそうでしたね。2ちゃんねるは大きな集まりのサイトなので、声を吐き出しやすかったのでは」
ただ、当時としても、一部のねらーがたくさん書き込んだ可能性もあり、一概に右寄りとは言えないと指摘する。また、右寄りだったとしても過去のことで、現在は一部に限られ、ボートマッチの結果は、政治家の発言報道などに反応するニュース速報板だったからではないかとみている。
一方、はてなについては、井上さんは、左寄りという印象はないと語る。
「むしろリベラルかもという印象ですね。はてなは、本をいっぱい読んで議論をしているというイメージです。それで、政策的にバランスや中立を保とうとすると、左寄りの結果になるんじゃないですか」
はてなにこうした人たちが集まるのは、2ちゃんのようなノイズが少ないからではとみる。
右寄り、左寄り議論について、2ちゃんでは、「日本は左に寄りすぎてるから大した事じゃなくても右扱いなんだよね」「これは結局意味の無い決め付けじゃね? 2ちゃんに多いのは愛国者で公益主義な奴だよ。つまり愛国左翼」、はてブでも、「だからと言って全てのはてなーがサヨで全てのねらーがウヨという訳でもない」といった冷めた声も出ている。