他のホテルとの差別化、アピールとしても機能しそう
観光業に詳しい船井総合研究所のチーフコンサルタント・大坪敬史さんは、「このような大々的な取り組みはたしかに珍しい」とした上で、ホテルによるエコの取り組みはここ数年、ヨーロッパを筆頭に実行されつつあるという。
日本のホテルでも5~6年ほど前から、連泊の場合はベッドメーキングを省略したり、アメニティグッズをカットしたり、チェックイン前の部屋の冷房をオフにしたり、といった取り組みをしているところもあるようだ。そうすることで、宿泊費の一部をキャッシュバックしたり、何らかのサービスを付けたりしている。
「これらの手法を取り入れてみたところ、感度の高い利用者が意外にも多く、予想以上の好感触でした。ちょっと(価格が)安くなるからというのもあると思いますが、それ以上に、同じ泊まるにしてもエコになるならば、と気にされている人が多いようです」
くわえて、大坪さんは「『エコ』は今後のキーワードであるのは間違いない」とも指摘する。環境配慮はホテル側にとってのコスト削減にもつながるし、他のホテルとの差別化、アピールとしても機能しそうというわけだ。