2年5か月ぶりに外国特派員協会で記者会見に臨む東国原知事
宮崎県の東国原英夫知事が2009年8月14日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見を開き、衆院選をめぐる自民党からの「出馬騒動」を振り返った。知事は「行動が早すぎた」「首相になるためには、もっと英語を勉強しないといけない。まだ早い」などと、当分国政は目指さない姿勢を改めて示した。
東国原知事が同協会で会見するのは、就任直後の07年3月以来2年5か月ぶり。この時の様子を振り返りながら、冒頭の数分間、「これ、問題になるかも知れない」としながら、
「『シュワルツェネッガー(カリフォルニア州知事)よりもレーガン(元大統領)になりたい』と言ったかも知れない。これは変わっていない。行動が早すぎた(action was too early)」
などと英語であいさつ。国政への未練をにじませたかに見えたが、日本語での質疑応答では、騒動について
「地方分権をやりたかった。それを実行するための権限が必要だった。首相になりたかった訳ではない。首相になるためには、もっと英語を勉強しないといけない。まだ早いと思った」
「今回の件では、ともすれば『立ち直れないくらいのつまづきなのではないか』とも言われた。これを教訓に努力を続けていきたい」
などと釈明。一貫して慎重な姿勢を貫いた。07年の会見では、鼻の穴に指を突っ込むなどのパフォーマンスで記者の笑いを誘ったが、それもすっかりなりを潜めていた。
全国知事会の要求、一定の成果をあげたのでは
出馬騒動をめぐっては、東国原知事は自民党に対して「全国知事会マニフェスト100%受け入れ」を要求したことが波紋を広げた。マニフェストについて問われると、
「地方分権については、各党のマニフェストは大きく変わらない。全国知事会などが要求したことが、一定の成果をあげたのでは。100%とはいかないまでも、7割は入れてもらった。良好だと思う。あとは実行の問題だ」
と、一定の評価を示した。
覚せい剤所持の容疑で逮捕された酒井法子容疑者にも
「麻薬汚染が、意外に芸能界や一般社会に広がっている。これには驚いた。清純なイメージで活動していたので、そのギャップに大変な驚きと残念さを感じた」
と言及。起訴されるかどうかが焦点になっている酒井容疑者だが、同容疑者の今後については、
「どういう形になるにせよ、今の罪を十分につぐなって、子どもがいる立場でもあるので、社会的に更生して欲しい。本人が十分に反省をして、また、それを受け入れられる社会作りも我々に課せられた責任だ」
などと述べた。