夫婦共演CM、離婚しないことが契約条件
「結婚後は家族を大事にしているとか、しっかり主婦をやっているというイメージで売っていることが多い。ですから、実際はけんかの絶えない夫婦だとしてもイメージを守るために離婚はしません。CMで稼いでいるタレントの場合は特にそうです。1本で2000万~3000万円が入りますからね。夫婦で共演するCMの契約には、離婚しないことが条件になっているものもありますし、タレントと事務所がグルになって仮面夫婦を装うこともあります。仲良くCMに出ていた2人が、契約が終わった途端に離婚するというのも頻繁にあることです」
しかし酒井容疑者の場合、逮捕という形で「仮面」が剥がれた。
トヨタ自動車「NOAH(ノア)」のCMではお母さん役を演じていた。同社広報担当者は「CM契約は打ち切りを予定している」としている。酒井容疑者が主人公を演じた裁判員制度の広報用映画「審理」もDVDの貸し出しを中止し、ウエブサイトの動画配信を停止した。映画の制作費7100万円とDVDやビデオ19万5000本、広報用ポスターが無駄になった。
肥留間氏は、
「1本のCMを作るのに何億円とかかっています。タレントが不祥事を起こせば、管理者として責任が問われるのは事務所で、賠償金で潰れかねません。これからは重要なCMの契約を結ぶ前に、タレントを病院に連れて行って、尿検査をしてから出すくらいのことをしないといけないと思いますよ」
といっている。