「見ていても飽きることがありません」
これに対して、話題が話題だけに「思わず笑いました」という微笑ましい回答が多かった。中には、「うちは息子です。受験生だというのに全く…」「うちは、小学1年の娘がマイケルの踊りをしまくって困ってます」「おそらく、日本全国でムーンウォークに挑戦する男性や男児が大量発生中だと思われます」などといった書き込みもある。あの不思議な動きが気に入っている子供たちも多いようだ。
なぜマイケルさんのダンスは世代を問わず、多くの人を惹きつけているのか――。音楽評論家の加藤普さんはその魅力について、「未だに彼以上に踊れるダンサーはいないだろう」として、こう話す。
「彼のダンス・パフォーマンスは革新的でした。これまでに基本とされていたダンスの動きではなく、まるで新しかったのですから。オリジナリティのある振り付けはクオリティも高く、しかも観客の期待をいい意味で裏切る動きをしていく。体のキレもいいし、力強い。見ていても飽きることがありません」
とりわけムーンウォークは、重力の動きに反するかのような、日常とは全くかけ離れた動きをする。「それだけに、一度見れば虜になってしまう気持ちもわからないでもないですね。ついつい触発されて、やってみてしまう。もっとも、太ももの後ろあたりには負担がかかるので、注意が必要でしょうか(笑)」
なお、オリコンの発表(2009年7月22日)によると、マイケルさん急逝後の関連CD・DVD売上は14.4億円に到達している。この時点では、DVDランキング・ミュージック部門のトップ3には、マイケルさんのDVD「ライヴ・イン・ブカレスト」「ビデオ・グレイテスト・ヒッツ~ヒストリー」「ナンバーワンズ」が独占した。トップ20位以内にも、実に7作品がランクしていたという。