浴衣や「モダン着物」が人気 若者たち「着物はかっこいい」 

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   着物を日常的に着て、お茶やお花を嗜む若い女性が増えている。着物は高級品というイメージを覆し、洋服感覚で着られる「モダン着物」が数万円から登場。夏祭りや花火大会に気軽に着る「浴衣」も根強い人気だ。いま、和の装いが「かっこいい」と若者たちに認識されているらしい。

洋服にはない組み合わせを楽しめる

大きな蝶の帯留めが人気の「ふりふ」
大きな蝶の帯留めが人気の「ふりふ」

   東京・銀座に店を構える銀座かわの屋は、大正から昭和初期につくられたアンティークの着物と、現代作家の作品を扱う。数万円で買えるものから高級品まであり、幅広い層に支持されている。

   最近は、着物に興味を持ち始めたという20歳代のお客が増えているそうだ。

「着付け教室に通い始めたという方や和のものに興味を持たれていらっしゃる方などいろいろです。場所柄、外国人もいらっしゃいます。洋服にはない色彩、柄なので、始めは着物、帯、帯締め、帯揚げのコーディネートに悩みますが、慣れてくると洋服にはない組み合わせを楽しんでいらっしゃるようです」

スタッフの女性はこう話す。

   若者ファッションの中心を担うマルイワン新宿(東京都新宿区)では、洋服感覚で着られる「モダン着物」を提案している。水玉柄の下駄や苺柄の帯など個性的なデザインもある。価格は1万円以下もあり低めに設定している。同館は09年2月にリニューアルし、ロリータ、パンク・ロックなど日本独自のストリートファッションを展開。海外から「クール(かっこいい)ジャパン」として注目を集めている。

都心では着物でデートしているカップルも

   浴衣も根強い人気だ。あじさいや蝶といった古典的な柄のほかに、最近はバラなどの西洋の花や幾何学模様、襟にフリルがついたものもある。

   渋谷パルコ内にある「ふりふ」では1万2800円、1万8000円、3万円以上の3つの価格帯の浴衣を販売している。広報担当者は、「例年よりも浴衣の売上げがよかった」と話し、明るい色のパステルカラーや、蝶などの大きな飾りがついた帯留めが人気だったという。

   帯とセット4990円で販売しているユニクロの洗える浴衣も「夏の定番商品」として好評だ。

   稽古情報誌「ケイコとマナブ」を出しているリクルートの広報担当者は、

「銀座など都心では着物でデートしているカップルを見かけますよ。若い人の間で着物が『かっこいい』アイテムとして再認識されているようです」

と話している。

   着物を着る芸能人やモデルが増えていることや、海外で日本のファッションが注目されていることが着物を見直すきっかけになったのではないか、と見ている。

   着付けのほか、お茶、お花といった和の稽古全体でも人気が高まっている。特にベストセラー『女性の品格』(PHP新書)の影響で、07年末から08年始めにかけて注目されるようになった。最近は英会話や料理教室に並び定着してきている。リクルートの「ケイコとマナブ」が行った調査によると、08年度に経験した習い事は着付けが11位、茶道が12位、生け花が16位にランクインしている。

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