都心では着物でデートしているカップルも
浴衣も根強い人気だ。あじさいや蝶といった古典的な柄のほかに、最近はバラなどの西洋の花や幾何学模様、襟にフリルがついたものもある。
渋谷パルコ内にある「ふりふ」では1万2800円、1万8000円、3万円以上の3つの価格帯の浴衣を販売している。広報担当者は、「例年よりも浴衣の売上げがよかった」と話し、明るい色のパステルカラーや、蝶などの大きな飾りがついた帯留めが人気だったという。
帯とセット4990円で販売しているユニクロの洗える浴衣も「夏の定番商品」として好評だ。
稽古情報誌「ケイコとマナブ」を出しているリクルートの広報担当者は、
「銀座など都心では着物でデートしているカップルを見かけますよ。若い人の間で着物が『かっこいい』アイテムとして再認識されているようです」
と話している。
着物を着る芸能人やモデルが増えていることや、海外で日本のファッションが注目されていることが着物を見直すきっかけになったのではないか、と見ている。
着付けのほか、お茶、お花といった和の稽古全体でも人気が高まっている。特にベストセラー『女性の品格』(PHP新書)の影響で、07年末から08年始めにかけて注目されるようになった。最近は英会話や料理教室に並び定着してきている。リクルートの「ケイコとマナブ」が行った調査によると、08年度に経験した習い事は着付けが11位、茶道が12位、生け花が16位にランクインしている。