アリコ余波 再発行申し出少なく困惑するカード会社

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   アリコジャパンの顧客情報の漏えい事件で、クレジットカード会社が困惑している。カード会社としては再度悪用されないよう、カードを再発行して会員番号や暗証番号を変更してもらいたい。しかし、変更には強制力がなく、「いま使っているカードでかまわない」という利用者がいるからだ。

 再発行を希望する場合、手数料はアリコが負担

   アリコジャパンは保険業界でもいち早くネット通販の仕組みを取り入れた。医療保険や入院保険など、加入手続きの簡便さと保険料の安さが評判を呼んで契約者を増やしてきた。保険契約者の総数は640万件で、クレジットカード払いの契約者総数は75万件と全体の11.7%にあたる。今回情報流出が疑われるのはそのうちの13万件だ。

   アリコは、流出の対象となっているカード利用者の情報を、カード会社と連携して洗い出すとともに、利用者本人に通知して注意を呼びかけている。

   一方、クレジットカード会社は洗い出している情報をもとに、該当するカード利用者の取引状況を自社の不正検知システムで、24時間365日体制で監視している。なにか不審な取引があれば、すぐに警告を発して利用者を確認する仕組みになっている。

   カード会社側が不正使用の情報をキャッチして、アリコジャパンに連絡した件数は、7月29日の21社、2700件から同31日には2850件と、150件増えた。

   アリコジャパンは8月3日、情報が流出した可能性がある13万人がクレジットカードの再発行を希望する場合、その手数料をアリコが負担すると、改めて発表。不正使用被害の拡大を食い止めるのに懸命だ。

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