「フロッピー」は退場目前 FDD主要メーカー「撤退」へ

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   フロッピーディスクドライブ(FDD)の主要メーカーが、生産撤退に向けて動き始めた。大容量のUSBメモリなどに押されて、市場規模が30分の1に縮小しているからだ。ディスクについてもメーカー各社が販売をやめ、「フロッピー」は退場目前だ。ただ、財務関係など古いデータをフロッピーに保存している会社もあり、波紋が広がっている。

FDD生産のピークは2000年度

   ティアックの2008年度FDD出荷台数は245万台。近年は前年比20%減のペースで減っていて、生産をやめる方向でPCメーカーなど法人顧客と協議している。時期については、一部で「2010年4月に生産を終了する」と報じられているが、ティアック広報担当者はJ-CASTニュースに対し「顧客のニーズと市場の動きをみて、これから決める」と答えている。

   ワイ・イー・データも供給先と協議に入った。時期は未定。ソニーも2010年3月まで生産が決まっているが、それ以降は未定だ。

   調査会社によると、FDD生産のピークは2000年度で、台数ベースの市場規模は1億5616万8000台だった。しかし09年度の出荷見込み台数は541万台とおよそ30分の1に激減している。

   FDDはPCに搭載されることが少なくなり、外付けタイプがほとんどだ。サプライヤーから製造を請け負っていることが多い。

   主に法人向けに販売しているIOデータの広報担当者は、

「USBメモリは使わず、財務関係のデータなどはフロッピーディスクで保存している会社もあります。FDDがなくなればデータが見られなくなるので、可能な限りお客さまに提供できるよう、現在調整を進めています」

   と、やや困惑している。

ここ数年は法人客に安定して売れていた

   大手量販店で販売しているバッファローではピーク時より激減したが、ここ数年は法人客に安定して売れていて出荷台数は年間10万台だ。

「3社で国内外のシェアのほとんどを占めていますので、完全撤退されると供給できなくなります。当社でも2010年春以降のドライブ入手は未確定で、今後の供給について販売店・代理店と話し合っていく予定です」

   といっている。

   フロッピーディスクそのものも、すでにほとんどのメーカーが販売をやめている。三菱化学メディアは、原料である磁気ディスクの生産終了を理由に09年3月末で終了。日立マクセルも同月で終えている。

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