神戸港でライトアップイベント 落ち込んだ観光需要をテコ入れ

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   国内では「一段落」したとも言われる新型インフルエンザの勢いだが、観光業界への影響は根強く残っている。特に関西地区の中でも、矢面に立った神戸では、落ち込んだ観光需要を挽回しようと、神戸港でジャズをBGMにレーザー光線やサーチライトが舞い踊る新しいイベントを行うことになった。

新型インフルエンザの悪影響を払拭し、「元気」をアピール

レーザー光線やサーチライトが神戸港を照らし出す
レーザー光線やサーチライトが神戸港を照らし出す

   神戸では2009年5月16日に新型インフルエンザ患者が確認され、翌5月17日に予定されていた「神戸まつり」が中止に追い込まれたほか、市内の学校が休校になるなどの影響が出た。ただ、実際に市民の行動に影響があったのは1週間程度で、5月25日には、学校の授業は再開された。

   しかし、ビジネスへの悪影響は今でも収まっていない。例えば神戸商工会議所が5月下旬に行った調査では、調査対象の企業302社のうち、69.7%(186社)が、売り上げが減少したと回答。インフルエンザが確認される前と後で、どの程度減少したかを聞いたところ、実に17.8%が「50%以上」と回答した。ところが、その半月後の6月中旬に行った追跡調査でも、「回復は道半ば」といったところだった。調査によれば、売り上げの影響があった企業のうち25.6%が「60%以上回復した」と回答したものの、「全く回復していない」との回答も9.1%あった。自由回答の中では、「報道で植え付けられたインフルエンザのイメージが、他県では払拭されていない」といったものも多く、いわゆる「風評被害」を払拭する策が必要だった。

   観光施設についても、インフルエンザ前と比べて2割減の状態に陥った。 このような状況を受け、神戸では、インフルエンザから立ち直ったことを全国にアピールする動きが相次いでいる。例えば、5月の時点では中止に追い込まれていた「神戸まつり」が、7月19日に「復活」。また、7月17日からは「行こう!神戸キャンペーン」と銘打って、市立王子動物園(灘区)などの神戸市が運営する観光施設など10か所が無料開放されている(8月16日まで)。8月1日に神戸港で開かれる「みなとこうべ花火大会」の規模も、当初計画していた6000発から1万発に拡大される。

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