「ムチャクチャな話ですよ」
吉本は29日に記者会見を開き、補償を巡って訴訟の可能性もあることを示唆している。「吉本さんはがめつい」と話していた橋下知事は、同日の会見で
「補償を求める、求めないは吉本さんの自由。もし訴訟されるなら、訴訟で対応する」
と切り返した。更に30日には、吉本側から、契約解除した場合に必要な「原状回復費用」の見積書が7月初めに送られていたことも明かした。橋下知事は、「スケルトン(内装工事などを施す前の状態)で返してくれと言われた」とのことで、「ムチャクチャな話ですよ」とまた激怒。前出の府担当者も「原状回復義務は契約書に入っているが、義務の範囲については弁護士と相談する」と話しており、両者の折り合いがつくまでには時間がかかりそうだ。
J-CASTニュースは吉本興業にも取材を申し込んだが、「ワッハ上方の件に関してはノーコメント」とのことだった。
一方、移転予定先の通天閣の担当者は
「通天閣は今でこそ年間来場者数100万人ですが、かつて20万人にまで落ち込んだ時期は、府に税金の免除をしてもらった恩がありまして、現在移転を視野にいれた協議を進めています。ただ、吉本と揉めているのを見ると、ちょっとどうかなと思いますね」
と話している。