橋下知事VS吉本興業 お笑い施設巡って大ゲンカ

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   大阪市中央区にある大阪府立上方演芸資料館(ワッハ上方)の通天閣への移転を巡って、橋下府知事と吉本興業が大ゲンカしている。ワッハ上方が現在入居するビルを所有する吉本は、ビルは「恒久的施設」として建設したもので、移転する場合は補償を求めるとしているが、知事は「がめつい」と批判している。

移転で維持費が4分の1

   ワッハ上方は1996年に開館した施設。ホールや演芸会場を備えているほか、故・横山やすしさん愛用のメガネや古い漫才の台本など大阪のお笑い文化縁の品、約5万7000点を展示している。

   大阪府は08年6月から財政再建プログラムの一貫として、ワッハ上方の移転縮小を計画していた。ワッハ上方の年間の府負担額は賃貸料などを含めると約4億円。これを通天閣に移転すると1億円以下に節約できる見通しであることから、府の戦略本部会議で2009年7月23日、移転する方針を決定。橋下府知事も

「通天閣は来場者数100万人を超える施設ですから、全国から集まってくる観光客に見て貰うことができる」

と話していた。

   だが、吉本興行側はこの移転に強く反発。27日には、HP上に抗議文を掲載した。移転に関して大阪府から正式な説明をされておらず、一方的に発表されている状況となっており「強い遺憾の意を表明します」。また、そもそもワッハ上方は「恒久的施設」として入居することを前提として「特別仕様」に建設されており、移転する場合は、損害補償について府と協議を進めるとしている。

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