スパイスは200億円市場「まだまだ広がる」
スパイスに、防腐や殺菌、消臭作用があることは一般にもよく知られている。体調を崩したとき、気分がすぐれないときにスパイスを料理にひと振りするだけで、食材をおいしくするだけでなく、心身を整えてくれる効果が見込めることがわかってきた。
こうしたことから、市販されているスパイスも種類が増えてきた。カレー粉や七味唐辛子、五香粉、ガラムマサラといった複数のスパイスがブレンドされているミックススパイスも豊富になってきたし、最近は塩や砂糖などの調味料を加えて味付けしたシーズニングスパイスもある。ドレッシングにも、複数のハーブを組み合わせたものや、ガーリックペッパーや黒ごま、チリパウダーなどを混ぜて取り入れたものなど、品揃えが充実してきた。
それに伴ってスパイス市場が拡大。財務省の輸入統計資料によると、香辛料の輸入は金額ベースで、05年の191億円から07年には224億円市場に広がってきた。
丁宗鐵教授は、「日本のスパイス市場は、ヨーロッパなどとは比べものにならないくらい小さい。今後まだまだ、いろいろなスパイスが登場するでしょう」と予測している。