中国ネットユーザー「反日」大合唱 ウイグル人団体代表来日に反発

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   新疆ウイグル自治区で起きた「暴動」をめぐり、日本政府が思わぬ形で批判にさらされている。亡命ウイグル人の団体の代表が2009年7月28日に来日したが、この代表は、中国からすれば「独立運動の『黒幕』」。日本が代表に対してビザを発給したことに対して、中国で非難が高まっているのだ。中国政府が日本を非難するのはもちろん、掲示板上では、日本製品を買わないように呼びかける声や「日本人は死ね」という声など、感情的な書き込みがあふれている。

「日中関係にもトラブルをもたらそうとしている」

   この問題は、2009年7月5日に中国・新疆ウイグル自治区のウルムチで起こった騒乱をめぐり、亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル主席が09年7月28日に来日することになったことに端を発している。この騒乱では、中国側は「ウイグル人の暴動を鎮圧した」として、その途中で約200人が死亡したと発表。一方、「世界ウイグル会議」では、「デモは平和的なものだった」とした上で、死者数は最大3000人にのぼる可能性があると主張している。

   カーディル氏は00年、国家機密を外国に漏えいしたとして懲役8年の判決を受けて服役。05年に釈放されてからは、米国で亡命生活を送っている。ウルムチでの騒乱をめぐっては、中国政府が「カーディル氏が『黒幕』」と主張。来日にも反発しているのだ。

   例えば、7月27日には崔天凱駐日大使が共同通信などのインタビューで

「新疆ウイグル自治区を中国から分裂させようとする政治的目的だけでなく、日中関係にもトラブルをもたらそうとしている」

と、不快感を表明している。

   一方、ネット上の反応は、「親日」から「反日」に、急激にシフトしている。人民日報系の「環球時報」では、7月23日の段階では、カーディル氏来日について、日本国内の関心が極めて低い様子を報じており、「ルビア(カーディル氏)を『疫病神』と呼ぶ者すらいる」と論評している。同紙のウェブサイト「環球網」のコメント欄には、

「現代の日本人には好感が持てる」
「日本の名誉回復を支持する」

といった親日的なコメントが相次いだ。

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