民主党は「ネット選挙解禁」をマニフェストに明記
国政の場でもネット選挙解禁に向けた議論はされてきた。自民党の選挙制度調査会は2008年6月にネット選挙解禁に向けた報告書をまとめたが、公選法改正にまでは至っていない。党内の消極派から「誹謗中傷が広がる恐れがある」などネット選挙の弊害を指摘する声があがったためだ。
しかし、「ネットを選挙に使うのが当たり前になる時代は、すぐ目の前まできている」と指摘する地方議員もいる。ブログやTwitterを積極的に活用している神奈川県相模原市議会の阿部善博議員だ。
「現在の公選法は時代錯誤も甚だしいという感じだが、現行法のもとでも公示前はホームページにマニフェストを掲載したり、動画をアップしたりできる。事実上、ネット選挙はもう始まっているといえるので、立候補予定者はネットをどんどん使ったほうがいい」
このように話す阿部議員は
「ホームページやブログの解禁だけでは不十分。インターネットという新しい技術を生かしてどのような選挙が可能なのか、選挙制度のあり方そのものを考え直す時期にきている」
と主張する。
民主党が7月27日に発表したマニフェストには「インターネット選挙運動の解禁」が明記された。これに対して、まだマニフェストを発表していない自民党がどのような姿勢を打ち出すのか注目される。