「コメントを差し控えさせていただきます」
J-CASTニュースでは、こうした情報の真偽を確かめようと、フリーワールドに取材した。しかし、電話に出た男性は「よく分からない」と繰り返し、しばらくして出てきた別の男性は「私の方は把握していませんので、コメントを差し控えさせていただきます」と言っただけで、電話を切った。
朝日によると、サイト実質運営のフリーワールドは、新宿の古いビル2階にあり、120台ものパソコンの前にサクラとみられる若い男女のスタッフがいた。取材に対しては、「異性に安易に会えると考える利用者も多いので、サクラを使って『恋愛教育』をしてあげることはある」と話したという。
出会い系サイトの被害については、東京都消費生活総合センターにも、毎月数件は相談が入っている。「お金をあげるとか、芸能人に会えるとか、うまい言葉で冷静さを失わせるようです。それで、会う約束をしてもドタキャン続きなどとなり、有料ポイントがどんどん消化されていくわけです」(相談担当係長)
国民生活センターが全国の相談件数を集計したところ、減少していた件数が2006年度を底に再び増加に転じ、08年度は、その1.4倍に当たる3万5000件ほどにまで達している。女性に限れば、すでに04年度から増加しており、08年度には、その3倍にあたる34%もの割合を占めるようになっている。出会い系サイトは、このところの婚活ブームもあってか、女性の関心が高まっているようだ。
サクラに引っかからない方法として、同センターの情報部では、特定商取引法上、表示義務がある会社名、所在地、電話番号をよくチェックすべきだとする。フリーワールド実質運営のサイトでは、こうした情報が十分ではなかった。
「ただ、書いてあるからといって安心ではなく、悪質なサイトとの区別は難しいのが現実です。へんだなと思ったら、すぐに利用を止めたり、地元の消費生活センターに相談したりすることが大事でしょう」