「チンパンジー」言った?言わない? Jリーグで差別発言騒動

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   ブラジル出身のJリーグ選手が、「試合で日本の選手からポルトガル語でチンパンジーと差別発言された」と明かした。ことを重く見たJリーグは選手から事情聴取をするとともに両チームに報告書の提出を求めた。日本選手は「言っていないしポルトガル語も知らない」と否定している。「チンパンジー」や「猿」という発言は人種差別にあたるのだという。

「審判」と言ったのを聞き間違った可能性も

   2009年7月22日に「味の素スタジアム」で行われたJ2第29節、東京ヴェルディVSヴァンフォーレ甲府の試合が騒動のきっかけ。1対1で迎えた後半ロスタイムに甲府の大西容平選手がヘッドで合わせ、劇的な勝利になった。試合終了のホイッスルが鳴った直後、東京のレアンドロ選手が審判に対し、終了には早すぎると抗議した。かなりの興奮状態だったため、審判はレアンドロ選手にイエローカードを出した。その際、甲府の杉山新選手がポルトガル語でレアンドロ選手に「チンパンジー」と言ったのだという。

   甲府の広報によれば、杉山選手は「チンパンジー」などと言った覚えはなく、「チンパンジー」のポルトガル語表現すら知らないという。「審判」と言ったのを聞き間違えた可能性もあり、

「レアンドロ選手はかなりの興奮状態にあったため、そのとばっちりを受けたという感じだ。試合後の事情聴取でもそう説明しています。レアンドロ選手は聴取を受けずに帰ってしまいました」

と説明する。

   東京は試合後、責任者のマッチコミッショナーに対し、レアンドロ選手が受けた差別発言を報告した。東京の広報によれば、この言葉を相手に発することはタブーで、外国の試合で実際に発言したことが分かると「もの凄い事」になってしまうという。Jリーグを取り仕切る日本プロサッカーリーグは、両チームから事情聴取している最中で、この発言が事実なのかどうか、事実ならばどんな処分を下すのか検討中だとしている。

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