中小企業の景況感に、下げ止まりの傾向がみられるようになった。全国商工会連合会が2009年7月21日に発表した09年4‐6月期の中小企業景況調査(8000社が対象)によると、全産業ベースのDI(前年同期に比べて、「好転」と答えた企業の割合から「悪化」と答えた企業の割合を引いた指数)は、売上額、採算、資金繰りの主要DIがそろって上昇した。
売上額はマイナス50.6で、前期比6.8ポイント上昇。採算(経常利益)はマイナス50.5で同7.8ポイント上昇。資金繰りはマイナス37.2で同5.7ポイント上昇した。
業種別では、製造業以外の業種でDIが上昇した。製造業はマイナス59.0で、前期比0.6ポイント低下したが、建設業はマイナス47.7で、同1.2ポイント改善、小売業はマイナス51.4で、11.3ポイント改善した。
ただ、DIの悪化に歯止めがかかりそうな気配ではあるが、需要低迷に対する不安は根強く、先行きの不透明感も払拭されていない。