ブロガー限定の説明会や映画試写会を行う企業が増えてきた。いわば、新聞記者や雑誌記者のように扱かう、というのだ。ブロガーに報酬を支払い、記事にしてもらうのではなく、お金は出さず、仮に悪口であってもOKで、「ありのままに書いてもらいたい」というのだ。
「仮に悪口を書かれたとしても問題はない」
人気ブロガーが企業の新商品をブログで紹介すると売り上げが急上昇する、という現象がある。モデルの益若つばささんがその代表で、自身の愛用品や、ネイルの店を掲載すると「つばさ売れ」という大ヒットになり、経済効果は100億円とも騒がれた。
ブロガーの効果に注目が集まる中で、最近増えているのが、報酬を出さないことを前提に、ブロガーを集め新商品の説明会や映画の試写会を行うというもの。新聞記者や雑誌記者が記事を書くのと同じように、ブロガー独自の視点で記事にしてもらうというのが狙いだ。
映像・ゲームソフトメーカーのマーベラスエンターテイメントは2009年5月16日、PSP用ゲームソフト「勇者30」の発売記念体験会をブロガー限定で実施した。この日集まったのは30人。プロモーションムービーが披露された後に、実際にゲームをプレイ。同ゲームプロデューサー達との質疑応答が行われた。参加したブロガー達は体験会に行ってきたことをブログで報告。
「このゲームは、30秒で敵をやっつけるゲームです。 テンポがいいんですよ~」
などと紹介した。
同社はテレビや雑誌などの広告に加え、ブロガーが発信する情報も新作ゲームのPRになると考えている。ブロガーに報酬を払わなかったのは、
「紐付きの紹介記事になる事を避けたかった。仮に悪口を書かれたとしてもそれはブロガーの判断だから問題はなく、次回作の制作の参考にもなります」
と説明する。ブロガーが記事にしたことで売上げが伸びたかどうかの判断は難しいようだが、ブロガー限定の発表については評判がよかったため、今後も続けていきたい、と話している。
映画の試写会でもブロガー限定が登場している。