日本での売上げは08年度まで右肩上がり
トートバッグに用いられている落書き風の柄のポーチを付録につけたのは、「MORE」7月号(集英社)。集英社によると、前号と比較して売れ行き、評判ともによかったそうだ。 「MORE」編集部は、
「新しいコーチの魅力はカジュアルでポップなところです」
と話している。
米ニューヨーク生まれのコーチは、ブランド全盛期の1988年に日本に初上陸し、革を使ったバッグや財布などの小物が幅広い年代の人気を集めた。その後、2001年から「C」のロゴを全面にデザインしたバッグ「シグネチャー・コレクション」が人気商品となった。革ではなく、ファブリック(布地)を使った製品も登場した。
日本での売上げは右肩上がりを続けていて、08年度(07年7月~08年6月)の売上高は654億円だった。ちなみに、07年度は572億円。高級ブランドがめっきり売れなくなるなかで、コーチの伸びは目立つ。
コーチ・ジャパンは、
「コーチは常に新しさを追求し、消費者を重視しています。積極的に市場調査を行うことで消費者の声に耳を傾け、同じ目線に立ち、そして、品揃えを新鮮かつ適切に保つことにより、変化する消費者のニーズにこたえる努力をしています。『新しさの追求』『適切であること』『価値の提供』というコーチの概念は、スタイリッシュで、ますます価値志向になってきている日本の消費者に受け入れられています」
と話している。
多くの高級ブランドが「変わらないこと」をよしとするなかで、コーチの姿勢は注目される。