「再熱除湿」は電気を消費する
再熱除湿とは、空気を強く冷やして除湿量を増やす一方、冷やした空気を吹き出す際に再度ヒーターで暖め直すというもの。10年ほど前から現れた方式で、現在ではパナソニック、三菱電機、東芝、シャープ主要メーカー全ての上位機種に採用されている。冷房モードほどではないが、「弱冷房除湿」よりも多くの湿気をとることができ、温度の低下も抑えることができるので「秋の長雨など、肌寒い日に湿度だけ下げるのに適しています」(パナソニック)とのこと。だが、ヒーターで暖める分、電気を多く消費する。
東京電力の担当者は、「まず、エアコンを買う際に、その機種の『除湿』が『弱冷房除湿』なのか『再熱除湿』なのか確認することが大事」とした上で、各モードの特性を理解して使い分けることを推奨する。短時間で温度も湿度を大きく下げたいときには「冷房」、少ないエネルギーで長時間使用したいときは「弱冷房除湿」、就寝時などには「再熱除湿」を使うといった具合で「何に重きを置くかですね」と話している。
だが、機種によっては「除湿」の際に「再熱除湿」と「弱冷房除湿」の切り替えができないものもある。そうした場合は「冷房モードで温度を高めにすれば『弱冷房』になります」(電機メーカー)とのことだ。
東京電力では扇風機をエアコンと併用することも勧めている。設定温度を2度上げて扇風機を使用した場合、消費電力が22%削減できるという。また、室外機の通風口が植木やゴミで塞がれていると冷房効率がダウンする。「室外機の置き方にも注意しましょう」と呼びかけている。