総選挙は、悲観的な見通しが大半
このまま麻生首相の下で総選挙を戦うと、与党はどうなるのか。
週刊誌などでは、悲観的な見通しが大半だ。例えば、週刊現代の2009年7月4日号では、民主党が倍以上の283議席と大躍進するのに対し、自民党は半減以下の130議席と大胆な予測を立てている。公明党が現状の30席ほどを維持しても、過半数の241議席には遠く届かないわけだ。また、かなりの大物議員が、落選の憂き目に合うとも予想している。
7月10日の日経や読売の世論調査でも、自民党へ投票するのは、民主党の半分近い25%前後となっている。与党惨敗は、まんざら誇張とばかりは言えないようだ。
政治アナリストの伊藤惇夫さんは、選挙予測はしていないとしながらも、次のように話す。
「与野党の議席が逆転し、政権交代が実現する確率が高いことは確かでしょうね。まだ、選挙まで1か月半もあり、状況が変わるかもしれませんが、政権交代への期待は高まっているようです」
ポスト麻生としては、舛添要一厚労相や石原伸晃幹事長代理らの名前が上がっている。しかし、伊藤さんは、「誰になっても負けるというあきらめも広がっているようです。勇気がある人は新党に行くのではないでしょうか」と言う。
民主党の鳩山由紀夫代表に持ち上がっている献金問題も、必ずしも勝てる要因にはならないという。
「都議選の結果が示したように、有権者の関心は、スキャンダルより政権交代に向かっています。もちろん、新たな疑惑の新事実が出てくれば、話が別になりますが」