闘病中の盛田さんに肉声のテープを送っていた
1993年11月。盛田さんが脳内出血で倒れたとの話を聞いて、大変に心配したのがマイケルさんだった。このとき、盛田さんにあてて送った肉声のテープがあった。
フジテレビ系情報番組「とくダネ!」によると、テープは「盛田さん」との呼びかけから始まり、優しい口調で語りかける。ちなみに、ラベルには直筆で、「これを朝、昼、晩にかけて聴いて下さい」と書かれていた。
「盛田さん。盛田さん。盛田さん。こちらはマイケル・ジャクソンです。どうかよくなってください。早く良くなってください。あなたは僕たちを導いてくれる存在です。あなたは僕たちの先生であり、リーダーであり、僕たちそのものです。あなたはたくさんのことを教えてくれた。あなたはとても強い人だ。僕はあなたを信じている。『1日1日何としても良くなるんだ』と、この言葉を意識の中で繰り返してください」
26分間におよぶテープにはときおり、歌を交え、病床の盛田さんを励まし続けた。とくに、「I'm feeling better and better【私はどんどんよくなっている】」という箇所では数秒間の間を取って、しかも、3回繰り返して吹き込まれていた。盛田さんが口ずさめるようにとの配慮である。盛田さんはその後、1999年10月に死去したが、その6年間、朝夕このメッセージを聞き続けたのだという。
マイケルさんの優しい、素顔の一面が垣間見えるエピソードである。良子さんはホームページで、「誰も信じる事が出来ず、子供に動物に安らぎを見出していたマイケル。今天国にあって、静かな安らぎの中に、誰に気を遣うことなくゆっくり休んでいるのでしょう」と、その早すぎる死を悼んでいる。