住友不動産はアウディジャパンと提携
カーシェアリングとは1台の自動車を複数の会員が共同で使う利用形態で、日本では1999年にオリックス自動車が始めた。
レンタカーと似ているようだが、料金体系が大きく違う。レンタカーの場合は最低 6時間借りなければならないが、月額利用料と使った時間(距離)分の料金を払うカーシェアリングの場合、15分だけ借ることも可能だ。
不況の影響もあり、ガソリン代や保険、駐車場代などの維持費が年間数十万円もかかる愛車を手放して、代わりにカーシェアリングを利用する人が増えている。交通バリアフリーや環境対策を推進する団体、交通エコロジー・モビリティ財団によると、09年1月時点でのカーシェアリングの会員は6396人で、前年に比べて97%増とおよそ2倍に増えた。
異業種からの参入も相次いでいる。
中古車販売のガリバーインターナショナルは、カーシェアリングサービス「Gulliverカーシェアメイト」を4月10日にスタートした。不動産賃貸管理会社と提携し、千葉県浦安市と市川市周辺の7つの賃貸マンションの駐車場内に車を置いている。7台あり、入居者以外でも利用できる。
同社によると具体的な計画は立っていないが他の地域にも拡大したいとし、駐車場がある場所で模索中だ。広報担当者は、
「カーシェアリングに使っているのは中古車です。これを機に中古車に興味を持ってもらえたら・・・」
と話している。
輸入車を利用して、プレミアム感を出したカーシェアリングも登場する。
住友不動産はアウディジャパンと提携し、大規模複合再開発エリア泉ガーデン(東京都港区)でカーシェアリングサービス「アウディプレミアムカーシェアリング」を09年7月下旬から始める。同ガーデンに入居している富裕層や、テナントに入っている弁護士事務所、外資系金融機関など68社約6000人が対象。当初は3台を用意し、利用状況に応じて増やしていくそうだ。
アウディファイナンシャルサービスは、将来的にアウディの顧客になり得る層が入居しているとみて、「ブランドを知ってもらい、新車の購入につなげたい」と意気込んでいる。