ポスト麻生に待望論 舛添要一ってどんな人物?

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小泉元首相は「破壊者」、自分は「創造者」?

   そんな舛添大臣は、参議院に当選して1年後の02年10月、日本の総理大臣に求められる資質を書いた「内閣総理大臣―その力量と資質の見極め方」(角川書店)を出版している。内容はかなり辛辣なもので、小泉元首相、田中康夫元長野県知事、田中真紀子元外相は首相には向いていない、と書いている。こうした人達はリーダーシップがあるように見られているが、実は「破壊者」。

「破壊者に組織を動かす才能はまずない。今、本当に必要なリーダーは『組織を動かせる創造者』だ」

と書いている。「破壊者」は破壊した後に実を挙げないが、「創造者」は既存の価値体系を否定した後に新しい価値を創り出し、集団に指示し指導していく。徳川家康、スターリン、エリツィンこそが「創造者」だとしている。

   「小泉構造改革」についても非難していて、自身が参院選に出たのは、小泉元首相の誘いで構造改革の必要性に賛同し、小泉元首相の援護をしようと思ったからだが、

「私の(当選後の)提言は小泉首相に生かされることはなかった。それもこれも、小泉首相が経済を理解していない総理大臣であるからにほかならない」

と断じている。外交と経済の専門家としての自負があり、介護福祉についても実体験がある。そんな自分を使わなかったのは、「創造者」である自分に対し、小泉首相は「破壊者」だったためだと言いたげな書き方だ。

   また、二世、三世議員についても言及している。世襲議員の皆が皆「一流の人物」というわけではなく、

「彼らの多くに共通に見られる問題は、一様に社会経験が乏しいことである。会社経営の経験もサラリーマンの経験もない政治家が、国家経営に携わることそれ自体が無理な話である」

と書いている。政治家も官僚も純粋培養では育たないため、5年政治家をした後に、5年間会社経営や、労働組合の幹部を経験し、再び政治に戻ってくるようなことが必要だと提言している。

   そして首相というトップリーダーに求められるのはヴィジョンの提示。

「国民に明日への希望を与える言葉であり、実行力だ」

   国の財政が火の車だからといって国民に負担を求めればいいというのは間違い。国民に負担を求めるだけなら政治など必要ない、と力説している。

   こうしてみると、当時から「オレを総理総裁にしろ」と堂々アピールしていたわけだ。

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