「本マグロ」「カニ」「ウニ」売れ残り 料亭、寿司屋「不況」が影響

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   マグロのなかでも本マグロやインドマグロといった「上もの」や、カニ、イクラ、ウニ、銀ダラなど単価の高い魚介類がさっぱり売れない。料亭や寿司屋で使われていることが多く、不況のあおりで客足が落ち込んだのが影響した。

冷凍マグロの平均価格は47%下がる

本マグロは料亭や寿司屋で使われていることが多い(写真はイメージ)
本マグロは料亭や寿司屋で使われていることが多い(写真はイメージ)

   水産物卸売の東都水産は2009年3月期決算で、在庫評価損4億9300億円を計上した。中央魚類は在庫評価損額が2億1500万円、築地魚市場は1億7500万円となった。

   在庫のほとんどが冷凍マグロで、高級な本マグロが多い。

   築地魚市場の廣石清治取締役副社長は、こう明かす。

「本マグロやインドマグロといった上ものが売れません。料亭や寿司屋で使われているものですが、不況下でお客が来なくなり需要が減っているんです」

   一方、スーパーで安く売られているキハダやメバチは、「悪くはない」そうだ。

   高級料理店の取扱量が減ったことに加えて、こんな理由もある。

   ここ数年、中国やインド、アメリカで本マグロの人気が高まっている。日本への供給量が減り、マグロを食べられなくなるかもしれないと大騒ぎになった。それもあって、各社ともマグロを多めに確保していたことも、在庫がかさんだ要因だ。

   ところがリーマンショック以降、海外での需要が減り、本マグロの相場は大幅に下がった。農林水産省によると、09年1~4月の平均卸売価格は冷凍マグロ(本マグロとミナミマグロ)が1キロあたり3526円で、前年同期に比べて47%安い。仕入れ値より安くなり、在庫評価損額が膨らんだ。

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