PBビールは、そのままサントリーの数字を押し上げる
イオンが6月29日に記者会見を開いて大々的に発表したのに対し、セブンは、イオンの会見の数時間後に急きょ、ニュースリリースを主要メディアにFAX送信したという。イオンの動きを察知し、急きょ、発表したことがうかがわれる。
ビール市場における流通業界2強の販売力は大きい。業界のまとめによると、第3のビールにおける1~3月の各社の市場シェアは、キリンが37.9%、サントリー22.8%、アサヒ21.6%、サッポロ16.9%の順で、8月以降、小売り2社で売られるPBビールの売り上げは、そのままサントリーの数字を押し上げることになる。
以前は「安かろう悪かろう」の印象が強かった流通PBへの消費者意識も変わっている。「100円ビール」が消費者から一定の支持を得る可能性は高いと見られ、今後、四半期ごとに公表されるメーカー別シェアの内訳がさらに注目を集めるのは必至。その帰趨によっては他社も戦略の転換を迫られる可能性がある。