東国原英夫宮崎県知事が、2009年7月7日の定例記者会見で、朝日新聞社の女性記者に「ストーカーで警察に訴えてもいいくらいですよ」とブチ切れた。記者が県内の土木事業再編案が否決されたことに触れ、知事自身が提案した改革すら達成出来ないのに「国政に出て大丈夫か」、という内容の質問がカンに触ったようだ。
「なんか、意地悪な言い方をしますね、あなた」
東国原知事と記者とのやり取りの詳細はこうだ。
記者が「地方を変えるには、国を変えなければいけないと国政を目指しておられますが、先日の定例県議会で、県の土木事務所の再編問題がでて、それが否決されました。知事として県の無駄を無くすという行政改革、結果的には調整ができなかった。知事は地方分権のために国政に行くとおっしゃっている。しかし、宮崎県の土木事務所の再編すら調整できなかったことになるのですが…」と質問している最中に、知事は、
「根回し?なんか、意地悪な言い方をしますね、あなた」
と口を挟んだ。記者が、
「ちょっと、最後まで聞いてもらっていいですか?」
と質問を続けようとすると、知事は突如、質問の内容と全く関係のない事を話し出した。
「(取材で自分の後を)つけてくるのやめてくださいよ。走りながらですね、邪魔ですから。私もプライベートありますからね。それからあなたの生活態度を改めてください。私が走るとき藪の中とか、大淀川とか、ずっとつけてくるのやめてください。あれはプライバシーの侵害になります」
さらに、
「それはですね、こういう人間(質問した記者)がそういうことをおっしゃるということですね!?それを前提にしておきます」
と語った。
記者は知事の話を聞かなかったように、こう質問を続けた。
「そういった中で国に行かれるとすれば、もっと難しい調整を行っていかなければならないと思うのですが、土木事務所再編問題否決も踏まえて、今後国で、もっと難しい調整を行って行かれる自信はおありでしょうか?」
知事は力強く「あります!」と答えた。記者が「具体的にはどのように?」と質問を返すと、知事の回答はまた違った方向に走った。